防錆塗装

ただの真っ黒いフレームですが…実はこれ下地として施している防錆塗装後のフレームです。実際にはこの上に本塗装を施して製品となるのでこれは半人前のフレームって感じでしょうか…

鉄の合金であるクロモリ(Cr-Mo)はとても良い素材です。乗り心地も良く、強度にも優れていますが、錆びてしまうという欠点があります…

そこで、電着塗装という方法でフレーム全体の防錆をしています。この方法は塗料の入った水槽内にフレームを入れ、電位差を利用してフレームの内外に均一な塗装皮膜を形成します。

通常の方法だとフレームの上からスプレーするので表面だけの塗装になってしまうのですが、電着塗装だとパイプの外側、内側も隅々にまで塗装する事ができます。フレーム生地が直接外気に触れないので高い防錆効果を得る事ができるのです。自動車にも使われている方法なので耐久性も折り紙付きです。

表面はキレイでもフレーム内部に水が溜まってしまい内側から錆びてしまうなんて事がありますが、電着塗装を施す事でそんな錆も防ぐ事ができます。

毎日使う身近な道具だからこそ良い状態が永く続くよう一手間かけているのです。

※表面が傷がつきフレームの生地が露出してしまうと錆びてしまいますので注意が必要です。

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