永く使うという事:その1、素材編
Pep cyclesのコンセプトは”永く乗る=永く使う”という事、永く使い続ける為に何が必要なのか?素材、設計、スペックというポイントでご紹介したいと思います。その1は素材について!
■素材
Pep cycles、NS-D1のフレーム、フォークに使用しているのはクロモリ(クロムモリブデン鋼)という鉄の合金です。丈夫でしなやかなのが特徴で自転車に使用されている素材としては歴史のある物です。最近のスポーツ用自転車ではアルミフレームが多く、ハイエンドモデルにはカーボンやチタンなども使われています。ではPep cyclesはなぜクロモリなのか?比較しながらご紹介していきます。
まずはアルミフレーム、自転車に使われるアルミは7000系、6000系などと呼ばれる合金です。自転車のフレームとしては軽く、堅いのが特徴です。素材としては同じ体積のクロモリと比較すると重量は約3分の1と軽量ですが柔らかいので多くの材料を使わないと同じ強度のフレームを作る事はできません、そして一定の力が加わって変形した際に形が戻らない、小さな力でも金属疲労が少しづつ溜まっていくという性質があります。その性質を踏まえてフレームを設計すると曲がらない、しならない強度を持たせる必要があります。その強度を保ってなるべく軽量に仕上げる為に外径を大きく、厚みの薄いパイプを使用します。なのでアルミ製のフレームは総じて太く硬いフレームになります。クロモリには弾性という性質があり限度内であれば大きな力が加わっても自然に元に戻り金属疲労も溜まりません、これにより独特のしなやかさを持ったフレームを設計することができます。
カーボンフレームはカーボンの繊維を重ねてエポキシなどの樹脂で固めてできた素材でクロモリよりも強度があり軽量です。自転車のフレームとしては非常に軽量で強度も十分、設計次第で硬くもしなやかにもアレンジする事ができます。ですが、意図していない方向からの衝撃には弱いという性質があります。転んでしまったり、倒してしまった際に打ち所が悪いとヒビが入ってしまうことも…1分1秒を争うようなレース、ライバルとの競争ではこれほど良い素材は無いでしょうが、普段から使う事を考えると少々気を使います。クロモリはカーボンと比べると軽くはありませんが、丈夫なので気兼ねなく毎日使う事ができます。
そしてチタンフレーム、同じ体積のクロモリと比較すると6割ほどの重量で強度の高い素材でクロモリと同じ様にしなやかなフレームを作る事ができます。そして最大の特徴は錆びない事!永く使うという観点で考えるとこんな良い素材は無いのですが加工に高い技術がいるため値段が高いのがネックです、クロモリと比べ2-3倍以上の値段になってしまうでしょう。クロモリは鉄の合金の中では錆びにくい素材ですがやはり錆は発生します…特にフレーム内部は水が溜まって錆びてしまっていることも…そこでPep cyclesでは自動車などに使われる錆防止の塗装をフレーム内部まで施しています。これにより錆を心配する事なく、永く使っていただけます。
クロモリ、アルミ、カーボン、チタンと自転車で使われる素材は様々でそれぞれメリット、デメリットがあります。そしてどんな用途の自転車でもフレームが一番重要な要素である事は間違いありません。”永く乗る=永く使う”というコンセプトのPep cyclesではクロモリが最適な素材と考えていて錆対策をする事でより永く安心して使い続けていただけると考えています。なによりクロモリフレーム独特のほっそりとした見た目はシンプルで格好いい!そんなPep cyclesを楽しんでいただければ幸いです。